オンライン上でビジネスを展開するためには、自社の存在をWeb上でどうアピールするかが非常に大切です。コーポレートサイトやホームページなどはアピールの媒体として重要な役割があります。効果的なマーケティング戦略を立て、顧客を効果的に獲得するために、まずは「コーポレートサイト」と「ホームページ」という用語の定義を理解しましょう。
コーポレートサイトとは何か
コーポレートサイトとは、企業全体の情報を伝えるためのWebサイトのことを指します。コーポレートサイトでは、企業のビジョン、ミッション、提供するサービスや製品、企業の歴史やチームの紹介など、企業全体の情報が詳しく掲載されます。また、プレスリリースや投資家向け情報、採用情報など、特定のターゲット向けの情報も提供されます。
ホームページとは何か
ホームページという用語は、狭義と広義の二つの使われ方をします。
まず狭義のホームページとは、訪問者が最初に訪れるトップページのことを指します。Webサイトの中心となるページで、企業の基本情報、製品やサービスの概要、最新のニュースや更新情報などが掲載されることが一般的です。この場合のホームページは、Webサイトの中でも「顔」のページであるといえるでしょう。
広義のホームページは、トップページを含むWebサイト全体のことです。かつてインターネットが初めて普及し始めた頃、Webサイト全体を指して「ホームページ」と呼ぶことが一般的でした。しかし、Webサイトの構造が複雑化し、一つのウェブサイト内に多くのページが存在する現在では、ホームページはWebサイトの一部、すなわち最初に訪れるページを指すようになりました。
しかし、今日でもWebサイト全体を「ホームページ」と呼ぶことは多くあります。そのため、Webサイトの一部であるコーポレートサイトと「ホームページ」が混同されることがあるのです。
なおこのページにおける「ホームページ」は、コーポレートサイトとの比較をわかりやすくするために、広義のである「Webサイト全体」という意味で使っています。
コーポレートサイトとホームページの主な違い
それぞれの定義からも分かるように、コーポレートサイトとホームページは異なる目的と特性を持っています。それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
目的と想定読者
コーポレートサイトとホームページは、その目的と想定読者(ターゲットユーザー)が異なります。その結果として、提供する情報にも違いが発生します。
コーポレートサイトは、企業全体の詳細な情報を提供することが目的です。ターゲットユーザーは投資家やパートナー企業などが一般的といえます。
一方ホームページは、目的を企業情報を提供することに限定していません。そのため掲載情報も、企業情報に限らず、商品に関する情報や採用情報など多岐に渡ります。
デザイン
コーポレートサイトは、企業のブランドイメージを効果的に伝えるために、ブランドイメージを強く反映したデザインで作られることが多くあります。
ホームページは、掲載される情報が多岐にわたるために、ユーザーが迷わないよう、整然としたメニュー表示や、見やすさを重視したユーザーフレンドリーなデザインが好まれる傾向にあります。
コーポレートサイトとホームページの作成のポイント
コーポレートとホームページそれぞれにおいて作成に必要な準備や手順を順にみていきましょう。
コーポレートサイト作成に必要な準備
コーポレートサイトの目的は、企業の情報を提供することです。また企業情報の中で核となるのが、企業理念、または企業のビジョンやミッションと呼ばれる概念といわれています。
コーポレートサイトを作成するときは、まずはこれらを明確にし、どのようなメインメッセージを読者に伝えるか決めるようにしましょう。
ホームページ作成に必要な準備
ホームページは、企業情報にかぎらず商品や採用など幅広い情報を提供します。この中からどの情報を優先的に伝えるかを決めることが必要です。
たとえば商品情報を伝え、その場で買ってもらうことを優先事項とするのであれば、トップページのデザインを商品を想起させるものにしたり、商品情報の詳細ページを作る必要があるなどを考える必要があるでしょう。
優先事項を何にするかによって、ホームページ全体のデザインや構成が決まるのです。
コーポレートサイトとホームページ作成の共通のステップ
作成に際し必要な準備ができたら、作成に必要な業務にとりかかりましょう。コーポレートサイトとホームページはどちらもWebサイトであり、その作成に必要はステップは共通しています。
Webサイト構成を作成する
まずは、コーポレートサイトであってもホームページであっても、Webサイトにどのような情報を掲載し、どこに配置するのかという構成を考えましょう。
Webサイトの構成はサイトマップとも呼ばれます。目的に合う構成となるよう意識することが大切です。
コンテンツを作成する
次に、各ページに掲載するコンテンツそのものを作成します。
コンテンツは、まさにWebサイトの「中身」と呼べる部分であり、このステップは最も大切であるといえます。
デザインを作成する
コンテンツが用意できたら、どのようなデザインでそれらを見せるかを考え、実際のデザインを作成します。
見せ方によって、文字数を増やしたり写真を追加したりするなど、コンテンツそのものの調整も合わせておこなう必要があります。
実装する
コンテンツおよびデザインが固まったら、それを画面上で表示させるための作業が必要です。
一般的には、Webページの内容をプログラム言語で記述する作業(コーディング)が必要ですが、近年は、コーディングの必要がないシステムも普及しています。
公開する
実装が完了したら、インターネット上に公開(リリース)しましょう。必ずテストをおこない、Webサイトが問題なく表示されることを確認することが必要です。
企業はどちらを選ぶべきか:コーポレートサイト vs ホームページ
それでは、企業はコーポレートサイトとホームページのどちらを選んで作成するべきなのでしょうか。それぞれ状況によって異なるため、一つひとつ解説します。
コーポレートサイトがおすすめの場合
その企業が開業したばかりであったり、まだ商品が世に出ていない場合は、コーポレートサイトをまず作ることをおすすめします。
一般公開できる、または公開したい情報資産が企業に十分に備わっていない場合は、ホームページを作ろうとしてもコンテンツが薄いWebサイトとなってしまうおそれがあるからです。
また、すでにホームページがある場合も、企業情報に特化したWebサイトが必要である場合はもちろんコーポレートサイトの作成をおすすめします。
ホームページがおすすめの場合
ホームページは反対に、公開情報が十分にあり、かつ多岐に渡る情報を伝える必要がある場合に作成をおすすめします。
まずはコーポレートサイトを作り、その後範囲を広げたホームページを作成するという長期計画を立ててもよいでしょう。
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