コーポレートサイトとは、企業のブランド、理念、製品、サービスなど、重要な情報を発信することを目的としたWebサイトです。企業のイメージや、顧客・パートナーとの良好な関係維持に重要な役割を果たします。ところが、せっかくつくったコーポレートサイトも、表示言語によっては一部のユーザーにしか内容を伝えることができません。コーポレートサイトを英語化するにはどうすればよいのか、基礎から見てきましょう。
コーポレートサイトを英語化するメリット
コーポレートサイトの英語化に取り組む前に、なぜ英語化をする必要があるのかを確認してみましょう。
ターゲットユーザーに情報を届けられる
海外事業を展開している、または展開を検討している場合は、コーポレートサイトの多言語化は必須といってもよいでしょう。特に英語は世界共通の言語であり、非英語圏の人々にも理解されやすいため、ターゲット地域に依らず大変重要な言語といえます。
コーポレートサイトを英語化することで初めてさまざまな国や地域の人々にアプローチをすることが可能になります。少しでも多くのターゲットユーザーに対してコミュニケーションをしたい場合は、英語化は必須です。
トラフィック増やすことができる
英語対応したWebサイトは、Googleなどの検索エンジンにおいて、検索結果にも表示される可能性が高まります。Webサイトのコンテンツが英語であるために、英語の検索結果に表示されるようになるからです。Webサイトのトラフィック(訪問者数)が増えることで、Webサイトの評価そのものの底上げも期待できるでしょう。
ブランディングに貢献する
コーポレートサイトを英語化することで、企業がグローバルに事業を展開していることを訪問者に示すことができます。このことが、企業が世界的に事業を展開しているという印象を与え、その結果、企業の信頼性やブランディングに寄与する可能性があります。
また、海外展開の実績がまだ少ない場合でも、英語化によって企業がグローバルな展望を持っていることを示すことができます。結果として、将来のパートナーシップ構築のきっかけとなることもあるでしょう。
コーポレートサイトを英語化する準備
コーポレートサイトを英語化するためには、いくつかの具体的なステップを踏むことが必要です。まずはその準備段階について見ていきましょう。
URL構造を決める
英語化したページを作成する前に、URLの構造を設計しておくことが重要な要素です。英語化したページをどの階層に設置するかについては、以下の主要な選択肢があります。
別のドメインに設置する
英語化したページを日本語ページとは別のドメイン配下に設置します。例えばexample.jpとexample.enのように、独立したドメインで表示させます。SEO観点では、それぞれのWebサイトは全く別のものとして扱われ、地域と言語に最適化したWebサイトであると認識されます。
サブドメインに設置する
日本語ページと英語化したページを同じドメインを使用し、サブドメインを分けて設置します。例えば、ja.example.comとen.example.comのように、それぞれの言語に対応したサブドメインを使用する方法です。この方法をとると、それぞれのページは同じWebサイトとして扱われます。ドメイン管理コストの観点では、別のドメインを使用するよりも安く抑えることができる点でメリットといえます。ただしサブドメインを利用するとコンテンツ自体の量が減少するなど、SEO視点で間接的に影響がある可能性があるため注意は必要です。
ディレクトリを分けて設置する
日本語ページと英語化したページを同じドメインを使用し、ページを分ける方法です。例えばexample.com/ja/とexample.com/en/のように、それぞれの言語に対応したサブディレクトリを使用します。この方法は、サブドメインを利用する方法とほぼ同じSEO効果であるとされています。
翻訳リソースを確保する
次に、英語化するためのリソースを確保しましょう。簡単に翻訳する方法は機械翻訳ですが、ユーザーに不自然な印象を与えることも多々あるため、母国語話者によるネイティブチェックを実施することをおすすめします。初めから人による翻訳をする場合も、専門の業者に見積もり依頼をするなど早期に計画を立てることが必要です。
コーポレートサイトを英語化する方法
事前準備をしたら、実際にWebサイトのコンテンツを英語化していきましょう。先述のように英語化する方法には機械翻訳と人による翻訳の大きく二つがあります。
プラグインを利用した機械翻訳
簡単に多言語化を進める方法としておすすめするのがプラグインツールを使うことです。Webサイトのコンテンツ管理には、WordPressなどコンテンツマネジメントシステム(CMS)を使うことが一般的でしょう。現在、各CMSに対応したプラグインとしてさまざまな翻訳ツールが紹介されています。これらの中から、費用対効果を鑑みて最適なものを選びインストールすれば、簡単にコーポレートサイトの英語化ができます。ただし、不自然な翻訳結果となった場合の修正は必ず行いましょう。
なお、現在はサービス終了となっていますが、2019年まではGoogle翻訳ウィジェットを使ってWebサイトを英語表示させることができました。2023年現在、この方法は使えなくなっていますが、将来的には同じような方法でより簡単に英語表示ができることができるかもしれません。
人による翻訳
重要なコンセプトを表現したいコーポレートサイトであれば、人による翻訳の方が適している場合が多いかもしれません。この方法は、Webサイト上のテキストひとつひとつを専門的な知識を持つ翻訳者が翻訳します。手間と時間がかかるため、すべてを人による翻訳に頼るのではなく、基本的には機械翻訳、一部を人による翻訳と使い分けることも検討しましょう。
コーポレートサイトの英語化における注意点
コーポレートサイトの英語化は、ただ日本語を翻訳するだけでは完了しない場合がほとんどです。以下のポイントに注意し、英語化を完成させるようにしましょう。
レイアウトの調整をする
日本語から英語に翻訳する場合、多くの単語は日本語よりも文字数が多くなることがあります。そういった場合にレイアウトが崩れないよう、調整をすることが必要です。
デザインを調整する
使う言語が異なると、文化も異なります。文化の違いによって、好まれるレイアウトや色の使い方にも違いがある場合がほとんどです。コーポレートサイトの英語化と並行してデザインも新しく作成しなおすことも視野に入れてよいでしょう。
表示形式を調整する
デザインだけではなく、細かな表示形式にも地域によって差異があります。たとえば、日付や日時の表し方は、同じ英語圏であっても異なる場合があります。通貨の表し方にも違いがあるため、特に価格や費用など金額を表示するコーポレートサイトでは注意が必要です
コンテンツそのものを調整する
さらに、好まれるコンテンツにも違いが発生する場合が多いです。日本語のコーポレートサイトのコンテンツをそのまま英語化するのではなく、英語文化圏ならではの文化や感性に合わせて、内容や見せ方をローカライズすることが必要です。
英語化したコーポレートサイトのSEO対策
最後に忘れてはならないのがSEO対策です。英語化したコーポレートサイトは、ターゲットである英語話者のユーザーの検索結果に表示されるよう、忘れずに作業をしましょう。
おこなうべき作業として、たとえば以下があります。
言語指定タグの設定
英語での検索結果に表示させるためには、対象のコーポレートサイトのページが英語であることを検索エンジンに認識させなければなりません。HTMLのmetaタグでhreflangを設定するか、サイトマップで示すようにしましょう。
タイトル・ディスクリプションの設定
SEO対策としては、検索結果に表示させるだけではなく、検索結果からの流入を増やす工夫が必要です。そのためには、タイトル・ディスクリプションも英語で表示されている必要があります。日本語で設定しているこれらのメタ情報は、英語ページに最適化するよう設定しなおしましょう。
コーポレートサイトの英語化はジムにおまかせ
機械翻訳の進歩によって、コーポレートサイトの英語化は気軽におこなえる作業になっています。一方で、機械翻訳だけではカバーできないポイントや、多言語化にともなうローカライズなどは残されています。
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