リブランディングとは
リブランディングとは、顧客や取引先などが会社や商品に対して抱いているイメージを見直し、時代やニーズに合わせて変えるための取り組みです。
リブランディングの対象が会社なのか、それとも商品やサービスかによって規模の大きさややるべきことは変化します。
社名やブランド名といった企業の軸となる部分を変え、周囲の自社への認識を大幅に変える場合もあります。
リブランディングと似た言葉、ブランディング
リブランディングに似た言葉で、ブランディングがあります。
ブランディングとは、取引先やユーザーに共有のイメージを持ってもらうための取り組みを指します。
対してリブランディングは、ブランディングに「再び」を意味する「re」がついているように、ブランディングを再構築することです。
リブランディングを行うメリット
リブランディングは、会社や自社が扱っている商品やサービスのイメージを変えることとお話ししました。
しかし、せっかく根付いたイメージをどうして変える必要があるのでしょうか。
この章では、リブランディングを行うことで見込まれるメリットを大きく4つのポイントに分けてお話しします。
新規の顧客や市場の獲得
良いものを提供するだけでは生き残ることが困難な今の時代。
新しい顧客や市場を獲得することは、どの企業にとっても急務ではないでしょうか。
かと言って、これまで自社や自社が扱っている商品に関心のなかった人が急に顧客となるというのは想像しにくいと思っていませんか?
確かに興味がないものを強引に好きにさせることは難しいでしょう。
しかしリブランディングを行えば、これまで自社の商品に興味が薄かった層をターゲットに設定することは可能となります。
ターゲットに効果的にブランド価値を伝えられれば、新たな顧客や市場拡大ができます。
社会の変化に順応できる
時代の流れとともに人のニーズが変化することは当然です。
ただニーズと提供するものが乖離していれば、顧客離れの可能性が高くなります。
リブランディングは、時代やニーズの変化に合わせて提供するものの価値を柔軟に変えることができます。
目まぐるしい社会の変化についていくために、リブランディングはどの企業も1度は検討すべき重要な取り組みと言えるでしょう。
社内の意識改革を図れる
世の中の流行に敏感な人や他社の研究をする人は大勢います。
しかし、自社ととことん向き合い、真の魅力や価値を知っている人がどれだけいるでしょうか。
リブランディングを通して「自社の強みや価値はどこか」「他社との大きな違いは何なのか」を根本から見つめ直すことで、自社だけが持つ価値に気づくきっかけとなるでしょう。
また、これによって愛社精神や帰属意識が芽生え、従業員の意識改革にも結びつきます。
マーケティングを効果的に行える
情報にあふれる今の時代、他社と差別化できていなければ伝えたいメッセージをユーザーに届けることは困難です。
リブランディングを行えば、差別化と同時に自社独自の価値が明確になります。すると何を発信すればいいかも自然と見えてくるので、結果として効果的にマーケティングが行えます。
リブランディングを行うベストなタイミングは?
リブランディングは、企業の今後の運命を左右する重要な活動です。
気軽な気持ちでは決してできない、けれど行うべきタイミングを逃せば、時代の流れに取り残されてしまう可能性もあります。
この章では、リブランディングを成功させている企業がどのタイミングで行う決断をしたのかを見ていきましょう。
ビジネス環境の変化が起こったとき
新たな流行が生まれたり、競合他社が台頭したりとビジネス環境は目まぐるしく変化していきます。
これらの変化に適応するためには、これまで守り育ててきたブランドを再考することも重要です。
具体的には、下記のような状況に陥っているなら、リブランディングを検討しても良いでしょう。
・現在のブランドイメージが今の時代に合っておらず、どこか古臭さを感じてしまう
・伝えたいメッセージがターゲットに伝わっていない
時代のニーズに合っていること、そして新しい価値をターゲットに提供し続けることは、企業や商品、サービスが長く愛されるために欠かせません。
長く続いている会社は、これまで培ってきたブランドに固執してしまったり、変化を嫌ったりすることがあります。
けれど、変化しないことが衰退の原因になる場合もあるのです。
全てを変える必要はありません。良い部分は変えずに、時代やニーズから乖離してしまった部分は勇気を持って変化させましょう。
競合他社との差別化が薄れたとき
どれだけ良い企業や商品でも競合となる企業や類似商品と明確な違いがない場合には、市場内で埋もれてしまう恐れがあります。
安定した経営を続けていくためには、競争に巻き込まれないことが肝要です。
差別化を図ったり、新たに自社ならでは価値を追加したりするために、リブランディングを行うことは有効と言えます。
事業変革の必要性を感じたとき
変化の多い今を生き抜く企業にとって、事業変革は興味深いテーマの1つでしょう。
事業改革を行うためには、目的とゴールの明確化が重要です。
リブランディングを行えば、自社の強みや魅力、そして価値を再確認することが、目的やゴールを定めるために必要なMVVに対する理解を深めることにつながります。
リブランディングで自社のブランドを見直すことは、事業改革にも役立つのです。
※MVVとは「ミッション(Mission)、ビジョン(Vision)、バリュー(Value)」のこと。
経営者が交代したとき
古くから活躍している企業には、受け継がれてきた伝統や考え方が存在する場合があります。
老舗の店に伝統の味を求めて長年通うという話はよく耳にする話で、あること自体が悪いわけではありません。
問題は、長く続いてきた伝統や考え方が今の時代の価値観などとマッチしているかどうかです。
会社を存続させる妨げとなる伝統や考え方を見直し、新たな形にするには、経営者の交代というのは良いタイミングと言えるでしょう。
リブランディングの進め方
メリットが多いリブランディング。しかし具体的にどのような手順で進めればよいのでしょうか。
この章では進め方の概略をお話しします。
現状分析
まずは現状を正しく把握しましょう。
このときに社内の意見や感じていることだけではなく、ユーザーやターゲット、取引先からの評価を調査・分析するようにしましょう。
合わせてマーケティングデータや売上の推移も確認することをおすすめします。
これらの情報を総合的に分析することで、自社のポジションを把握できるでしょう。
ブランドの方向性やイメージの明確化
分析結果をもとに、新しいブランドの方向性やイメージを明確化します。
初めから全てを変えると決めつけるのではなく、冷静に残すべきものと再構築すべきものを検討します。
検討する際に大切なのは「どんなイメージを」「誰に与えたいのか」を念頭に入れて考えることです。
ブランド戦略を再考する
再構築したブランドの認知をどのように拡大するのかを検討します。
闇雲に発信してもコストばかりが掛かってしまうので、慎重に戦略を再考しましょう。
そしてターゲットに商品、サービスを的確に届けるための流通やマーケティングの方法を決定します。
新ブランドを訴求
ブランドの再構築が終わったら、まず社内へ訴求していきましょう。
自社の従業員がリブランディングを行った意図を理解していなければ、取引先や顧客からの質問に自信を持って答えることが難しくなります。
初めに社内で新ブランドの魅力や価値、リブライディングを行った意味について知識を深めるからこそ、社外の方々に新ブランドについて話すことができるのです。
社内で新ブランドに関することが浸透してから、広告やプロモーションなどを用いて広く訴求していきましょう。
リブランディングはGYMにご相談ください
今回はリブランディングとは何かという基本的な内容から、実施するメリットや適切なタイミング、そして進め方についてお話ししました。
自社でリブランディングができないわけではありません。
ただ自分の勤めている会社だからこその思い込みが、知らず知らずのうちにリブランディングの足枷となる場合もあります。
仮に誤った方向でリブランディングが進んでしまったとしても、そのミスに気づける人はどれだけいるでしょうか。
誤ったリブランディングは効果的ではないどころか逆効果になることもあります。
失敗して、売上が下がってしまう……なんて事態に陥らないためにもプロの力を借りてリブランディングを行うことをおすすめします。
「リブランディングに興味があるけど、どうしていいか分からない」
「自社はリブランディングをした方が良い?」
リブランディングをしたいと思っている企業様はもちろん、上記のような不安がある方も、ぜひGYMにご相談ください。
経験豊かなスタッフがリブランディングを行う必要があるかという点も含めてしっかりアドバイスをさせていただきます。