こんにちは!株式会社ジムのデザイナー、Sです。私は昔から絵を描いたり漫画を読んだりすることが好きで、自然と紙のデザインに興味を持つようになりました。今でもお気に入りの漫画は単行本で手元に残しておく派です。(最近は『ワールドトリガー』にハマっています。キャラも魅力的ですが、計算された緻密な戦略がとにかくすごいです…。)
とはいえ、仕事ではwebデザインを手掛けることが圧倒的に多くなりました。
株式会社ジムはwebと紙媒体の両方のデザインを請け負っていますが、
お客様からも「やっぱり今はWebで宣伝するべきですよね?」という声をよくお聞きします。
確かにWebページやWeb広告といったデジタルクリエイティブは、即時性やターゲティング性、更新性が魅力。一方、紙媒体は「手触りや風合いの温かみが……」といったような、情緒的な部分が語られることが多いですよね(もちろん、これはこれで紙媒体の大きな強みではあるのですが)。
でも、商品特長や目的、ターゲットなどをよくよく考えると、「そのご依頼内容なら、紙のほうが適しているのでは?」と、こちらから提案するケースも多いんです。
どちらにすべきか判断する際、着目したいのが、紙ならではの「機能性」です。
ということで、今回は意外と見落とされがちな紙媒体の機能性を紹介していきたいと思います。
今回ピックアップした5つのポイントを、デザインを依頼する際の参考にしてみてください!
紙媒体のメリット5選
1. 直感的に情報を探せる「探索性」
大量の情報の中から特定のキーワードを抽出する「検索」ならwebページが優れているかもしれませんが、ふだんの生活では、もっとなんとなく情報を探すことのほうが多くありませんか?
例えば家具のカタログ、子どもが通う学校のパンフレットなどを読むシーンを想像すると、「〈〇〇の雰囲気がわかるページ〉など、ざっくりと情報を探す→目的のページを読み込む」といったように、検索ではなく「探索」的な使い方をされることが多いですよね。
webページだと「どこに書いてあったっけ?」と探すのが面倒だったりしますが、紙ならパッと開いてパラパラとめくるだけで情報を見つけられます。商品カタログなど「ユーザーの選択肢が多い場合の制作物」には紙媒体を検討してみてはいかがでしょうか。
2. 目に入りやすく、忘れにくい「視認性」
紙の良いところの一つは、「目につく場所に置いておけること」です。メールマガジンやWeb広告は、ユーザーの興味を引けなければ 一瞬でスルーされることも多いですよね。でも、紙媒体ならオフィスや店舗のデスク、商談の場などに置かれ繰り返し目に触れる機会が増えます。特に日常的に確認したい情報(イベントのチラシ、企業のルールやカルチャーを発信するポスターなど)は、紙のほうが「無意識に目に入る」という点で優れています。
他にも高額商品やBtoB商材は検討期間が長くなるため、一度見た後も手元に残りやすい紙の販促物が効果的。Web広告で瞬間的な認知を獲得しつつ、 紙でじっくりと検討してもらう組み合わせも有効ですよ。
3. 情報の信頼性が高く、安心感を与えられる「情報の質」
デジタルコンテンツは手軽に修正・更新ができますが、その分「間違った情報が流れていないか?」 という懸念を持つ人も少なくありません。
紙のパンフレットやカタログは、デザイン会社や印刷会社の プロのチェックを経て制作されるため誤情報や誤植のリスクが低く「しっかりした企業」という印象を与えることができます。
特に金融・医療・不動産・教育業界など正確な情報発信が求められる業種では、紙の資料を活用することで、より安心感を与えることができます。
4. 実物に近い色・質感を伝えられる「再現性」
デジタルカタログの課題のひとつが、 デバイスや設定によって色や質感の見え方が変わること。 特にアパレルやインテリア、化粧品業界では、「画面で見た色と実物が違うのでは?」というトラブルが発生しやすいですよね。
紙の印刷物ならリアルな色味や実物の質感を伝えられるため、商品の魅力をより正確に届けられます。また、紙なら高品質な印刷や素材を使うことで、商品の質感をリアルに伝えることができます。Webでは伝えきれない細かなディテールを表現できるのも、紙媒体ならではの魅力です。
5. 長期間のプロモーションに活用できる「アーカイブ性」
デジタルデータは 「URLが変わる」「OSのバージョンアップに対応できない」「アプリが終了する」 など、予期せぬ理由で消えてしまって二度と閲覧できなくなってしまうことがあります。一方、紙の販促物は意識して捨てない限りずっと手元に残るため、長期間のプロモーションに適しています。
例)
・企業の周年記念冊子 → 長く保管され、企業の歴史を伝え続ける
・ 限定版ノベルティブック → 価値を感じてもらい、ブランドのファン化を促進
「短期的な広告ならデジタル」「長期間のブランディングなら紙」と使い分けることで、より効果的なプロモーションが可能になります。
紙×Webのハイブリッド戦略で、効果的なプロモーションを!
以上、今回は紙媒体の機能性として「探索性・視認性・信頼性・再現性・アーカイブ性」 という5つの強みをご紹介しました。
とはいえ、大切なのは、webか紙かの「どちらかを選ぶ」のではなく、ターゲットや目的に合わせて最適な組み合わせを考えることです。
株式会社ジムでは、 紙とWebの両方を活かしたコミュニケーション設計が可能です! 「こんな販促物を作りたい」「紙とWebをどう組み合わせるべき?」など、お悩みの担当者さまはぜひご相談ください!